林 倫広
この度は弊店のホームページにお越し下さり、誠にありがとうございます。The Dressing Lab.店主の林 倫広(はやし ともひろ)と申します。ドレッシングラボの由来をはじめ、私の趣味や家族のこと、学業以外のことに夢中だった学生時代から紆余曲折を経て現在に至るまでの略歴を紹介させて頂きます。

The Dressing Lab.「ザ・ドレッシング・ラボ」と言う店名は、「着こなしを探究し続ける場所」と言う意味で名付けました。開店してから分かりましたが、お客様からも取引先様からもフルネームを呼んで頂ける事は少なく、大抵「ドレッシングラボ」、もっと略して「ドレッシング」の時もあります。

このドレッシングラボ 、オープン前は「テーラーハヤシ」なんて言うアイデアも頂いたりしましたが、私自身は仕立て職人の道を断念して、オリジナルのオーダープロダクトを企画してお客様と仕立て工場様を繋げるプロデューサーの様な役割を目指すことにしましたので、仕立て職人にこそふさわしい「テーラー」や「サルトリア」と言う名称を使う事は遠慮がありました。また伝統的な紳士服の仕立てに固執しない店にしたいと思っていたので、あえてスーツのオーダーサロンらしく無い、ちょっとキャッチーな名前にしました。

単にオーダーメイドの洋服を販売するだけの場では無く、また一方的にドレッシングラボ の提案を押し付ける場でも無く、お客様やお取引先様と雑談の様に洋服についてお話をして意見を交わして、それが新たな企画やご提案と繋がっていく、そんな店を目指しました。

またこれも独立の大きな動機の一つですが、『自分の部屋の様な空間にお客様やお取引先様、さらには友人や家族にも気兼ね無く来てもらい、ゆったりと過ごしてもらえる場所にしたい』と言う願いがありました。隠れ家的なサードプレイスと言いますか、都会の止まり木と言いますが、家でも仕事場でも無い場所で、洋服の話に限らず時には他では話せない様な事も落ち着いて話せる場所があったら素敵だと思ったのです。そんな想いで作ったドレッシングラボ ですが、来店下さったお客様から居心地が良いというお言葉を頂いたり、明らかに以前よりもリラックスして長居される方が増えたのは嬉しい限りです。初めての一人での店舗運営という事で多少の不安がありましたが、いざ開店してみると決して一人では無いと気づきました。お客様・お取引先様から日々沢山のヒントやリクエストを頂き、一体となって運営している感覚があります。次から次へと宿題が出来て、次のネタが無いと悩む暇などありません。

林 倫広

自分でも似合うスーツがある、そして若輩者の私であっても仕立ての確りしたスーツを正しく着ればスーツが力を与えてくれる。苦手だったスーツの素晴らしさやそのパワーに感動して、同じ様にスーツでお困りの方のお役に立ってその素晴らしさを伝えていきたいと言う気持ちが、私の仕事のルーツです。しかしスーツのオーダーに限定せず、何よりも「お客様のお役に立つ事」がザ・ドレッシング・ラボの望む所であり、存在意義です。積極的にお受けしているリペア&メンテナンスなどもそうですが、オーダーメイドに限らず私の経験と生産背景を最大限に活かしてお客様を全力サポートさせて頂きます。

オーダーメイドのアイテム構成も、潜在的なニーズを含めてお客様に求められるものを第一に考え続けます。まずは紳士服のオーダーサロンとして求められている、どこに着て行っても恥ずかしく無い仕立てのスーツやジャケット、シャツ、コートをご用意した上で、昨今ニーズが高まり続けている質の高いカジュアルウェアのオーダーメイドも充実させていきます。お忙しい経営者のお客様が多く、「スーツの注文の際に一緒にカジュアルウェアも注文できたら助かる」「カジュアルだけれどハイクオリティで、かつ体に合ったものが欲しいが、どこで買って良いか分からない」と言ったお声に応えたものです。もちろん品質やデザインはザ・ドレッシング・ラボのフィルターを通したオリジナルですので、カジュアルだけれどちゃんと見える、そして弊店の他のオーダーメイドアイテムとコーディネート性が高いのもポイントです。スーツのオーダーメイドをルーツに持つドレッシングラボ ならではのエレガントさを大切にしながら、良い意味で紳士服の既成概念に捕らわれず、お客様のご要望に柔軟にお答えして、これからも進化していきます。お客様のサポートを続ける為にも、店を長く続ける事が何よりもお客様への恩返しになると思いますので、10年20年とお役に立ち続けられる様精進して参ります。今後ともザ・ドレッシング・ラボをご愛顧の程何卒宜しくお願い致します。

林 倫広

Manager / Fitter
林 倫広
- Tomohiro Hayashi -

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1979年

1979年7月23日生まれ
獅子座
O型
大阪府出身

1998年〜

神戸で5年間(1年留年)の学生時代を過ごす。入学式のスーツのセレクトに失敗し、スーツは自分に似合わないものとトラウマに。スーツを着なくても良い職業につきたいと本気で考える。3年生まで馬術部に所属。授業や乗馬の練習よりも部費を稼ぐ為のアルバイトと麻雀に明け暮れる。

2002年

就職活動の時期に差し掛かるが、志すものが無かった為、知名度が高く安定感のあるいわゆる一流企業に見境なくエントリーしてことごとく面接で落ちる。一旦全滅して就職活動に行き詰まっていたところ、当時アルバイトをしていた寿司屋の大将に、「お前は接客が向いている」と言われ、初めて自分に向いている職業、役に立てる職業に思い至り、そこから接客を伴う職種に舵を切る。扱うなら高級なもの、1対1でじっくり接客したい、歳を重ねても格好良くありたい、というイメージから百貨店に絞っていく。

2003年〜2004年

百貨店Aに就職、心斎橋店勤務に。接客の基礎など1年の研修期間を経て2年目に紳士服飾部に配属、主にプライベートブランドの販売を担当。そこでパターンオーダーではあったが自分の好きなスーツのスタイルと出合い、紳士服の面白さに目覚める。紳士服を究めたいと思いつつ百貨店での限界を感じていたところ、紳士服ブランドB社長と出合い、「スーツを学びたいならうちに来れば良い」と言われ転職を決意。

2005年

百貨店Aを退職し、紳士服ブランドBに転職。当時大阪で交際していた妻と入籍して上京。東京は大森での生活を始める。銀座オフィスにて生産管理をしながら、並行して紳士服の仕立て修行開始。仕立て職人を目指す。生産管理として仕立て工場と店舗の間に入ってオーダーの手配をしながら、パターンオーダーの仕組みを学ぶ。

2006年

2年目に埼玉県岩槻市の縫製工場の一角を借りて本格的な縫製修行を開始するが、修行を継続できるかどうかの確認試験(三日間で求められたクオリティのパンツを完成させる。)で落第、解雇の危機に瀕する。しかし当時の銀座直営店責任者の一声で直営店での接客・フィッティング担当に配置転換してもらい、かろうじて会社に残れる事に。

2006年〜2016年

銀座直営店での勤務スタート。心機一転フィッターとして職人の先輩からの指導でフィッティングの技術や接客マナーを習得する。2009年に同店店長となり7年間同職を務める。会社の方針として店長が全てのお客様をフィッティングするという方針だった為、合計4000件以上のフィッティングを担当、掛け替えのないフィッティング経験を積む。顧客様やお取引先様との出合いに恵まれる。

2016年10月

11年間勤務した紳士服ブランドBを退職。同ブランドの先輩が日本法人社長を務める銀座の紳士服店Cに転職。店長を務める。

8月23日にザ・ドレッシング・ラボを開店
2019年

40歳を目前にさらなるステップアップをしたいと強く感じる。多くの方にお会いしお話をする中で2019年4月に独立を決意。7月に銀座紳士服店を退職、8月23日にザ・ドレッシング・ラボを開店する。

自転車
好きな事
  • 家族と散歩
  • 自転車やスケボーに乗る事
    流れる風景や地面の感触が好きです。
  • 読書
    お気に入りは村上春樹、有川浩、穂村弘、阿佐田哲也
  • 睡眠
    休日の読書からの昼寝が至福の時。
  • お酒
    ほぼ毎日晩酌。ビールと日本酒が基本。
  • 手帳
    祖父の形見の万年筆が友。手帳の左側にスケジュール、右側に日記。能率手帳のA5サイズを愛用。
  • パイプスモーキング
    お客様から教えて頂いた。祖父も愛煙家で形見のパイプが沢山。月1回程度。すぐ消えてしまう超初心者だが、いつか上手に燻らせる事ができる様になりたい。
好きな言葉
  • 先義後利
  • 日々是好日
  • 何事も感謝
三人娘
家族構成

馬術部の先輩だった妻と、三人娘

「お客様のお役に立つ事」を信念に

自分の得意な事、好きな事がお客様の必要とされる事とマッチして、それを仕事として2001年から第一線で続けられている事は本当に有り難く、恵まれた事だと思います。学生時代から就職活動で失敗し続けた頃にかけて、「自分が役に立てる事」「自分がすべき事」が見えず苦しんでいました。その時に本当に苦しいのは忙しい事では無く、自分が何をしたら良いか分からない事だと学びました。時間を持て余しながら何も無かった自分が、今多くの方に必要とされて毎日忙しくできている事は本当に嬉しく、忙しさも苦になりません。次にすべき事したい事が山積しながら時間が足りず、そのやりたい事の山と楽しく格闘する毎日です。表向きはオーダーメイドの受注がメインの仕事ではありますが、「お客様のお役に立つ事」を信念に、どんな些細なご依頼・ご相談でも手を抜かずに全力で対応させて頂く所存です。「洋服の駆け込み寺」として、遠慮なくご相談頂けたら幸いです。