Maintenance
"Repair & Reform"
「リペア&リフォーム」サービスのご紹介をさせて頂きます。ザ・ドレッシング・ラボはオーダーメイドの服をご提案する一方、お手持ちのお洋服のお修理も積極的にお勧めして承っております。そこには自社製他社製を問わず、ご愛用の服を少しでも長く良い状態で着て頂きたいと言う思いがあります。仮に20万円のスーツをご購入頂いたとして、その金額はスーツとしては決して安くありませんが、そのスーツが適切な修理やメンテナンスによって長くお役に立てば、結果としてリーズナブルなお買い物をして頂いた事になります。それはお客様にとってはもちろん、お求め頂いた洋服屋にとっても、またサステナビリティという観点からも嬉しい結果となります。
Repair(補修)
どれだけ精密に縫製された服も、長年愛用すると必ずダメージが発生します。ダメージには大まかに分けて、
1)身頃(本体の生地)に発生するもの
2)裏地やポケットの袋布に発生するもの
3)ボタンや生地を縫製している糸に発生するもの
の3種類があります。どれも直せないものはないので、ご安心下さい。特に2と3に関してはある意味消耗品で直す前提で仕立てられていますので、必要に応じて交換等して必ず直す事ができます。一番難しいのは1の身頃の生地に発生するダメージです。多い補修は
・パンツの股擦れ
・ポケット口の擦り切れ
・お尻のポケット周りの破れ
などパンツに集中しています。ジャケットはパンツと比べると痛みにくいですが、
・フロントの端や袖口、脇の擦り切れ
・虫食いやひっかけによる穴あけ
等が挙げられます。1に関しても直せないダメージはありませんが、直した跡が目立つ場合があるので、その補修跡を許容範囲と見るか寿命と見るか、そしてお修理代に対する費用対効果が直すか直さないかの判断基準となります。どの様な内容でも、メリットとデメリット、お見積もりを予めお伝えした上で進行致しますのでご安心下さいませ。お客様の方で「これはもう直らないだろう」と諦めていたところ、案外プロの目で見ると直せる内容である場合もありますので、まずは諦めずにダメ元でご相談下さいませ。直す甲斐があるかどうか費用対効果も考慮した上で、ご提案させて頂きます。
Reform(サイズ調整)
普遍的と言われる紳士服ですが、やはり緩やかな流れの変化があり、5年10年ともなるとはっきりと分かる差異となって現れます。よく礼服を5年ぶりくらいにクローゼットから出して着てみたら野暮ったくてびっくりした、なんてお話がありますが、これもその緩やかな流れの変化によるものと思われます。オーダーメイドの服においてもこの「緩やかな流れから生まれる違和感」は避けられません。
また、体型の変化も上げられます。オーダーメイドをされるお客様は体型のキープを重視される方が多いですが、昨今は筋トレによる肉体改造からジャケットがタイトになるというケースが多いです。また、同じ生活を続けられていても、ご年齢や状況によりジャストサイズだった服が大きく感じたり小さく感じたりというという体型変化は必ずあります。
ジャケットの身幅や丈を少し調整するだけでも大きく印象は変わりますし、パンツのウェスト寸法が合っている事は正しいシルエットを出す上でとても重要です。また、特にパンツに関しては時代と共に少しずつラインが変化していますので、幅の調整をしてあげる事で容易にアップデートできます。オーダーメイドのフィッティング技術を活かして、リフォームにおいても高い精度の提案をさせて頂きますので、安心してお洋服をお預け下さい。
リペア&リフォームのタイミング
理想は1年から2年に一回、クリーニングやメンテナンスのご相談を含めてお手持ちのお洋服をお持ち頂き、そこでリフォームの必要性を確認させて頂くのが良いと思います。服のダメージは早めに修理させて頂いた方が大事に至らなくて済みますし、小まめにアップデートしておけば、体型との乖離やトレンドからの乖離を避けて常に良い状態でお召し頂けるでしょう。
クリースステッチ
弊店で大好評を頂いている加工が、「クリースステッチ加工」です。パンツの折り目線(センタークリース)のキワに繊細なステッチを施す事で、センタークリースを半永久的に消えなくする加工です(ブログ記事もご参照ください)。センタープレスの手間が省ける事に加えて、膝が出る事を防いでくれるので、コットンパンツやジャージーパンツにもうってつけです。弊店でのご注文品はもちろん、センタークリース線が入っているパンツでしたらお手持ちのパンツでも加工を承る事が可能です。
以前と比べスーツを着る機会が減少する等、これまでの服の価値観が見直されている昨今だからこそ、多少高価でも品質が高い服を長く着るお手伝いをさせて頂く事で、仕立てが良い服の価値を守っていければと考えております。また、ご注文のお客様については定期的にお仕立てした服が里帰りする事でご愛用の状況やご要望が確認できますし、新しいお客様ともお修理を通じてお会いしお役に立てる事は大変嬉しいです。ザ・ドレッシング・ラボにお修理もお任せ下さい。