リコメンドファブリックVol.2 DRAPERS 2020SS
リコメンドファブリック第二弾は、DRAPERS(ドラッパーズ)。
カチョッポリと並び私がお勧めするイタリアの名門マーチャントです。
明るく陽気でちょっぴりやんちゃな南のカチョッポリに対して、北のドラッパーズは、イタリアらしい色使いや柄、素材感を活かしつつも、良い意味で抑制されており、そこに知性や品を感じます。
とてもエレガントです。
その抑制ゆえに一見したところ価値が伝わりにくい事もありますが、それでも弊店含め世界中のオーダーサロンや仕立て屋がドラッパーズを支持し続けるのは、マーチャントであるドラッパーズの目利きを信頼するところが大きいです。
そしてエレガントで抑制が効いていながらもチャーミングで可愛い生地が多いのは、とても愛情深く温かいお人柄のドメニコ・ローリー社長のキャラクターからでしょうか。
ローリーさんに代わり生地の紹介に来てくれたのは、ドラッパーズのバトンを受け取ったゼネラルディレクターのステファノさん。
一流ファブリックメーカーを渡り歩いた、大きくてイケメンのミラネーゼ。
立板に水を流す様な優雅なプレゼン。
そんな新しい風の吹き込まれたドラッパーズの新コレクションは、ますますの充実ぶりです。
気になった生地をご紹介して参ります。
"Lolli Suggestions"
その名の通り、今シーズンのローリーさんイチオシ生地。
1シーズン限定のスペシャルセレクション。
これを見るのが毎シーズン楽しみなのです。
チェックのジャケット生地が充実。
クラシックだけれど新鮮で、奇抜すぎず、でも心に残る魅力的な色使いと柄。
ワクワクさせられます。やっぱり大好きです。
続いては、"PORTOFINO LINEN"
"PORTOFINO LINEN"
イタリアはリグーリア海岸の美しい港町にして高級リゾート地「ポルトフィーノ」からインスピレーションを得たというエレガントなリネンのコレクション。
麻のチェック。上品で、でも少し捻りの効いた上手い色使いがドラッパーズの真骨頂。
ポルトフィーノらしいリゾートの香り。
ウールリネンのホップサック。
杢(もく)感の活きたざっくりとした織り。テラコッタにグリーン、海のブルー。
カラーバリエーションは、見れば見るほどポルトフィーノの街そのもの。
最後に、"JACKETS AND SOLAIRE"
"JACKETS AND SOLAIRE"
春夏むけのジャケット生地と、ウールシルクのソラーロ(経糸と緯糸の色を変える事で、光の当たり方により色が変化する玉虫色の綾織素材)、そして、今期最注目のウールシアサッカーが収められています。
定番だけれど目を惹く美しさのヘリンボーン。
このカラーバリエーションはドラッパーズならでは。
怒涛のホップサック。
実に25色、圧巻のカラーパレット。
春夏に欠かせないジャケット素材の一つではありますが、ここまで色が揃っているものはないでしょう。
メッシュ状になっていて涼しく、そして皺に極めてなりにくく、とても丈夫。
気兼ね無くガシガシ着られます。弊店スポーツジャケットにも好適。
そしてウールシルクソラーロ。クラシックにしてエレガント。
シルクの光沢とソラーロならではの発色。
これもまたカラーバリエーションの充実ぶりには目を見張ります。
色っぽく、ノーブル。
ご覧の通り、表(経糸)と裏(緯糸)で色が異なります。
これが見る角度によって色の変化をもたらします。
絶妙な配色。明るい陽光の下で着たい生地です。
最後にウールシアサッカー。
ストライプ、チェック、単色の3種類構成です。
コットンでおなじみのシアサッカーをウール100%で。
ワッフル状の組織になっている為、皺に強く、通気性が良く、そしてストレッチ性抜群。
上下で仕立てて1着出張や旅行に持っていけば、ジャケットだけジーンズの上にさっと羽織ったり、パンツだけTシャツやポロと合わせたり、ちゃんとしたい場面では上下で着てと、あらゆるシーンで活躍してくれます。
ウールならではの落ち着いた風合いで、 コットンシアサッカーだとさすがに仕事ではちょっと、という方もこのネイビー系の単色やチェックなどはまさに春夏のセットアップに持ってこいではないでしょうか。
カジュアル過ぎず、ドレッシー過ぎず。
弊店でもこのウールシアサッカーでジャケットをスポーツライン仕様にしたセットアップサンプルを仕立て中です。
完成次第ご紹介致します。
いかがでしょうか。
今回はジャケットやセットアップ向けの3冊をご紹介致しましたが、他にもスーツ生地、ジャケット生地のコレクションが多数ございます。
ぜひ素晴らしいドラッパーズの生地に実際に触れて頂き、その目利きのセンスを確かめて頂けたら幸いです。
皆様のご来店を心よりお待ち致しております。